ふぁには、油を染み込ませたクッキングペーパーを一枚、手に取った。
ゾンビを誘き寄せる為に、囮になった李優くんと空音兄が、ここ、調理実習室にゾンビを誘導してくれている。
ゾンビ達が集まって来たら、ガスコンロに火をつけ、このクッキングペーパーに着火。
それを、油まみれ、酒まみれの床に投げ、引火させ、放火。
そのまま、集まったゾンビを一網打尽に焼き殺す。
これが、自分達の新しい作戦だった。
横を見ると、空音妹が心配そうな顔で佇んでいた。
その向こうにいる萌音ちゃんは、いつもとまったく変わらない、平然とした顔。
肝据わってんなぁ。あの子は。
この道のプロって感じがするよ。
その一方で、響也くんは、非常に不安げな面持ちで固く手を握っていた。
…緊張してんな。
「…大丈夫か、あんたさん」
響也くんの肩に、ポンと手を置くと。
「…っ。…大丈夫だ…」
あ、ごめん。なんかびっくりさせたっぽい?
「そんなに緊張するなって」
「…でも…これが失敗したら…」
「大丈夫だよ。失敗したら失敗したで、何とでも…」
その時は、また新しい作戦を考えれば良い…と。
ここは先輩風を吹かせて、響也くんの緊張を解く為に気の利いた台詞を。
考えようとした、その時。
「…!」
ガンガンガン!と、鉄パイプで壁を殴る音が近づいてきた。
「…お兄ちゃん…!」
空音兄が、鉄パイプで壁を殴って派手な音を立て、ゾンビを誘導しているのだ。
窓の外を見ると、李優くんが自慢の羽根で空を飛び、「鬼さんこちら」とばかりにゾンビを誘き寄せている。
鬼さんじゃなくて…ゾンビさんなんだけど…。
そして、ついに。
「のぞみ…!大丈夫か?」
「お兄ちゃん…!良かった、無事で…」
囮係の空音兄が、鉄パイプを担いで戻ってきた。
その後ろから、空音兄が誘き寄せたゾンビがわらわらと。
うわぁ。グロッ。
空音兄を追って、ゾンビが続々と、調理実習室にやって来た。
来た来た。Gホイホイならぬ、ゾンビホイホイ…だから、Zホイホイだな。なんか格好良い。
なんて言ってる場合じゃない。
「ひっ…」
「大丈夫だ、のぞみ」
そのグロテスクな光景に足を竦ませる空音妹を、空音兄が庇うように立った。
更に。
「李優、お帰り」
「連れてきたぞ」
もう一人の囮係、李優くんも戻ってきた。
その後ろから、李優くんが誘き寄せたゾンビが続々。
グロいを通り越して、最早エグい。
「っ…」
これには、響也くんもびびっていた。
足固まってんぞ。大丈夫か。
ゾンビを誘き寄せる為に、囮になった李優くんと空音兄が、ここ、調理実習室にゾンビを誘導してくれている。
ゾンビ達が集まって来たら、ガスコンロに火をつけ、このクッキングペーパーに着火。
それを、油まみれ、酒まみれの床に投げ、引火させ、放火。
そのまま、集まったゾンビを一網打尽に焼き殺す。
これが、自分達の新しい作戦だった。
横を見ると、空音妹が心配そうな顔で佇んでいた。
その向こうにいる萌音ちゃんは、いつもとまったく変わらない、平然とした顔。
肝据わってんなぁ。あの子は。
この道のプロって感じがするよ。
その一方で、響也くんは、非常に不安げな面持ちで固く手を握っていた。
…緊張してんな。
「…大丈夫か、あんたさん」
響也くんの肩に、ポンと手を置くと。
「…っ。…大丈夫だ…」
あ、ごめん。なんかびっくりさせたっぽい?
「そんなに緊張するなって」
「…でも…これが失敗したら…」
「大丈夫だよ。失敗したら失敗したで、何とでも…」
その時は、また新しい作戦を考えれば良い…と。
ここは先輩風を吹かせて、響也くんの緊張を解く為に気の利いた台詞を。
考えようとした、その時。
「…!」
ガンガンガン!と、鉄パイプで壁を殴る音が近づいてきた。
「…お兄ちゃん…!」
空音兄が、鉄パイプで壁を殴って派手な音を立て、ゾンビを誘導しているのだ。
窓の外を見ると、李優くんが自慢の羽根で空を飛び、「鬼さんこちら」とばかりにゾンビを誘き寄せている。
鬼さんじゃなくて…ゾンビさんなんだけど…。
そして、ついに。
「のぞみ…!大丈夫か?」
「お兄ちゃん…!良かった、無事で…」
囮係の空音兄が、鉄パイプを担いで戻ってきた。
その後ろから、空音兄が誘き寄せたゾンビがわらわらと。
うわぁ。グロッ。
空音兄を追って、ゾンビが続々と、調理実習室にやって来た。
来た来た。Gホイホイならぬ、ゾンビホイホイ…だから、Zホイホイだな。なんか格好良い。
なんて言ってる場合じゃない。
「ひっ…」
「大丈夫だ、のぞみ」
そのグロテスクな光景に足を竦ませる空音妹を、空音兄が庇うように立った。
更に。
「李優、お帰り」
「連れてきたぞ」
もう一人の囮係、李優くんも戻ってきた。
その後ろから、李優くんが誘き寄せたゾンビが続々。
グロいを通り越して、最早エグい。
「っ…」
これには、響也くんもびびっていた。
足固まってんぞ。大丈夫か。


