神に選ばれなかった者達 前編

何の罪もない兄弟達にとっては、傍迷惑極まりない。

構って欲しいという我儘の為に、自分の玩具を壊されるんだから。

ついには、上のお兄ちゃんが誕生日プレゼントに買ってもらったばかりの、最新携帯ゲーム機まで破壊するという始末。

大した暴君である。

これには、お兄ちゃん大激怒。

ゲーム破壊はさすがに、誰でも怒るよ。そりゃ。

安いもんじゃないからね。最新のゲーム機。

買い与えた親にとっても、迷惑どころの話じゃない。

また買い直しとなったら、痛い出費である。

お兄ちゃんは当然怒って、泣きながらほたるをバシバシ叩くし。

するとほたるも泣き出して、家の中は大惨事。

何事かとママが飛んできて、割れた液晶画面を見て絶句。

さすがに放っておくことは出来ず、ママはほたるに向かって怒鳴った。

いつもなら、「はいはい」で済ませていたけれど。

さすがにゲーム機破壊は、「はいはい」では済まされない。

いつもよりキツい叱られ方をしたほたる。

普段は優しいパパだったが、今回ばかりは、事の次第を聞きつけたパパにも、たっぷりと叱られた。

おまけに、バツとして、ほたるの次のクリスマスプレゼントは無し、ということになった。

まぁ、仕方ないんじゃねぇの?妥当だよ。

人様のゲーム機を破壊するなんて蛮行を行ったんだから、それ相応のバツを受けるのは当然だ。

可哀想なのは、お兄ちゃんである。

大事なゲーム機は破壊され、ついでにコツコツ頑張ってきたゲームのデータも消失。

それに、お高いゲーム機を、右から左に買い直す余裕もなく。

パパとママは、お兄ちゃんを説き伏せた。

申し訳ないけれど、お兄ちゃんには我慢してもらって。

ゲームを買い直すのは、次のクリスマスに持ち越すということになった。

お兄ちゃん号泣。当たり前。

結局このゲーム機は、事の次第を聞きつけて、同情したお祖母ちゃんが。

代わりに、お兄ちゃんにゲーム機を買い直してあげて、一応一件落着となったが。

セーブデータまでは買い直すことは出来ず、全部イチからやり直し。

今でこそ、セーブデータお預かりサービス、なんてものがあるらしいが。

ふぁにやほたるが小さかった時は、まだそんな便利なサービスはなかった。

この一件で、お兄ちゃんはほたるを毛嫌いするようになった。

…当たり前だけどな。

で、一方のほたるはと言うと。

かつてないほどに叱られて、しばらくはしおらしく、大人しくしていたのだが。

生来、我儘坊主のほたるが、いつまでも大人しくしていられるはずもなく。

それ以降も、悪戯を繰り返した。

お姉ちゃんの着せ替え人形のお洋服を汚したり、弟の塗り絵を破ってみたり。

そういうことをしていたから、ほどなくしてほたるは、兄弟全員に嫌われる羽目になった訳だ。

…何度も言うが、当たり前だけどな。