今日は我慢しない。

 原田くんのことだから、またいつものノリで言ってる?

 でも体育館で目が合った時、いつになく真剣な顔してた気がする。

 原田くん、本気?

 え、花火デート?

 困る、どうしよう……っ

 だって私、好きな人いるし……!


 その時。

 頬を覆ってた両手をグイッと佐柳に引かれた。


「……!」


 佐柳の金色の目に絡めとられて、思考停止する。


「嬉しいの?」

「え……?」


 目と鼻の先に、好きな人の顔がある。

 その瞬間原田くんのことは吹っ飛んじゃって、ボワワッと顔が沸騰しそうに熱くなる。

 動揺する私と反対に佐柳は無表情で、何を考えてるのか全くわからない、何が言いたいのか、わからない。


 佐柳……?


「……てか」