今日は我慢しない。

「な、なに……?」

「原田のインタビュー聞いてた?」


 え? なんで急に原田くんの話題?

 そういえば前にも突然原田くんの話が出てきたことがあったけど……なんでいつも私に原田くんの話をするんだろう。

 聞いてないよ、と首を横に振ると、佐柳はふぅんと相槌をうったあと顔をそらした。

 にこりともしない佐柳から、なにやら不機嫌なオーラを感じる。

 な、なぜ……?

 私なんか気に障ること言ったかな。


「……原田、優勝したら三条さんを花火デートに誘うらしいよ?」

「え!?」


 私……!?


「カメラに公言してた」

「そ、そうだったんだ……」



 ――俺、頑張るから!



 あれは私をデートに誘うために頑張るって意味だったの?

 考えれば考えるほど恥ずかしくなって、思わず熱くなる頬を両手で覆う。

 自分に好意を寄せてくれる男の子が過去にもいたけど、こんな風にまっすぐにアピールされるのは生まれて初めてだ。