今日は我慢しない。

 それから佐柳は唇で、舌で、大きな手で、私の敏感なところに触れていく。


「あ……や、んんっ」


 自分の知らない部分を見られる恥ずかしさで逃げたくなるけど、佐柳に触られること事態は全然嫌じゃなかった。

 むしろ、もっと触って欲しいって、体が疼く。

 心も体も、佐柳に優しくひらかされていって

 なんかもう、限界だった。


「ここ触るよ、三条」


 そして佐柳のゴツゴツした手が、自分でも触ったことないようなところに伸びた。

 ひときわ強い甘い刺激に、体がビクンと跳ねた。


「っ!? ぁ、あ……っ」


 初めての快感だった。


「ぁ、や……っ、こわ、ぃ」


 恥ずかしさと恐怖で、どうしたらいいかわかんなくなって、目尻に涙が滲んだ。


「大丈夫。 力抜いて」


 そう優しく手を握ってくれる佐柳の声に、怖さがやわらぐ。

 佐柳の指が動く度、突き上げるような快感に襲われて、しだいにその快感がせりあがるように大きくなっていく。
 
 訳が分からなくなって、乱れる息の合間ですがるように佐柳を呼ぶ。


「ぁ、佐柳、なんかっ」

「上手だよ三条。 そのまま気持ちよくなることだけ考えて」


 佐柳は優しく私をあやしながら、反対に与える刺激を強くしていった。