今日は我慢しない。

 それも初めての感覚だった。

 佐柳の唇が首筋で動くたび、ビリビリと電流が走ったみたいな刺激が走る。

 痛いとは違う。

 乱暴なほどに甘い、甘い刺激。


「っ、 あ」


 佐柳の匂いや腕をつかむ力の強さが、恐怖や恥ずかしさ、快感と相まってぐちゃぐちゃに脳を刺激してくる。

 クラクラする。おかしくなる。

 私が私じゃなくなっちゃう。

 怖い。 怖い。


「ぅ、や、やだ、やめ……っ」
 

 身をよじって必死に抵抗を始めたけど、佐柳の力には到底及ばない。

 心と裏腹に、甘い快感に襲われて思わず身体が震える。

 構わず触り続ける佐柳に、悔しくてぶん殴ってやろうと思ったけど、その手は簡単に捉えられて軽く拘束されてしまう。


「やめて欲しいならもっとちゃんと抵抗しなよ」


 佐柳は感情の抜け落ちた表情で、冷たく言い放った。


「……っ」


 これが佐柳の本性で

 反応しちゃう私の体は、やっぱりΩなんだってわからされる

 そして、行き場のない感情が涙の粒になって溢れ出す。


「ん、ふ……っ」


 最悪。

 そう思うのに、体はビクビク反応して熱くなって、昂ぶっていく。

 体と気持ちがどんどん剥離していく。



「も、嫌……ぁ」



 悔しい

 悔しい悔しい悔しい

 なんでこんな目に合わなきゃいけないの

 私が何をしたって言うの