今日は我慢しない。

「保留しないで今決めて」


 私の頬に佐柳の手が差し込まれ、顔を佐柳のほうに向かせられる。


「!」


 久しぶりに至近距離で見る佐柳の顔がかっこよすぎて、息を止める。


「三条は誰と花火見たいの?」



 ――そんな質問、ずるい。



「……佐柳と見たい」



 そう答えるしかないじゃん。

 感情が迷子になってもはや涙目の私に、佐柳が嬉しそうに目を細めた。



「うん。 俺と見たほうがいいよ」



 たまに、佐柳って実は結構な俺様αなんじゃないかって思うときがある。



「……三条。 目閉じて」



 そして佐柳の唇がそっと降ってくる。

 優しい甘いキスが受け入れながら、私は理解した。


 もう、佐柳以外の人は考えられないって。