「……」
ただ見られてるだけなのに。
顔がみるみる熱くなる。
あぁ、だめだ。
やっぱりだめだ。
私、この人が好きだもん。
「っ、」
気持ちを声にしようとした時、
「行くな」
佐柳から発せられたそのたった三文字に、肌が泡立った。
「行くなよ」
佐柳の男らしい手が私の手首から手のひら、指先までのびて絡み、きゅっと恋人繋ぎで握られる。
「俺と行こ」
想像を超える展開に、頭が真っ白になる。
「花火は俺と行って」
「ぅ、え……」
佐柳の真剣なまなざしはずっと向けられたままで、とても冗談を言ってるようには見えない。
私、いま、佐柳に花火誘われてる?
二人で……!?
「返事は?」
佐柳は体を起こし、あろうことか足の間に私の体を挟むようにしてソファに座りなおした。
えっ……え……!?



