今日は我慢しない。

「さ、佐柳……!? びっくりした……!」

「……」


 佐柳はTシャツにジャージ姿のラフな格好で、腕をダランと下に投げ出したまま動くことなく、覇気がない。

 打ち上げ中に爽やかな笑顔をしていた人とは別人みたいだ。


「どうしたの? 具合悪い?」

「いや……疲れただけ……」


 佐柳はふー、と息をつきながらまた顔をうつ伏せに戻した。


「ハンデ40はさすがに……キツイ……」


 蚊の鳴くような声でぼやく佐柳。

 いつも余裕そうで隙を見せないあの佐柳が、みんなから見えないこの生徒会室に逃げ込んで文字通りグッタリしてるなんて。

 さっきまで普通に見えたけど、もしかして無理してた?


「大丈夫……?」

「しばらく歩けない……」


 すごくしんどそうだ。

 イベント開始時はそんなにやる気あるようには見えなかったけど、優勝狙ってたのかな。

 佐柳がこんな身を削ってなにかに挑む姿、初めて見たかもしれない。

 ……もしかして。

 私はごくりと生唾をのんだ。