「……あ、あ、いや…あ……えっと…ごめんなさい!麗琉くん、お邪魔しました!!!」
「あ、ちょ待って!澄星!」
止めようとするが、そんなの聞かず、嵐のように颯爽と消えてしまった。
逃げ足速すぎるでしょ………。
なんて、呆れて困り果てながらも心は温かかった。
家族が殺されてからこんなの初めてだ。
……こんな心臓が高鳴って、生きていると実感することなんて。
もう二度とこんなことないと思った。
闇に堕ちる俺がこんな気持ちになっていいわけないのに。
「はぁ………あーあ、最後に爆弾を置いていかれるなんて。」
……ほんと、思ってもいなかった。



