キミの手を握りしめて、離さないで、繋ぎ止めて。





「こないだ澄星が攫われたのは、少し前に俺が蓬莱の総長を依頼で殺したから。それこそ復讐だったんだと思う。……本当にごめん。」



「そう……、だったんだ…、」


途切れ途切れに発されたこの一言に澄星の全ての想いが詰まっているような気がした。


驚き、恐怖、軽蔑……何を考えているか分からず、反射的に目を伏せる。





……二度と澄星は俺に近寄ってこなくなるかもしれない、そう思ったが……


全てを話したおかげか胸がスッキリして軽くなったような気がした。





胸の何処かで……復讐以外の救いを求めていたのかもしれない。