キミの手を握りしめて、離さないで、繋ぎ止めて。





「で?飯は食ってんの?」

「……食べてる。」

何も言わず、家に入り込んできて突然何を聞かれると思えば。




……まぁ、実を言えばほとんど食べていないけれど。


あれだけ気持ち悪くなるほどの血の匂いを嗅いだあとに何かを食べる気になんてなれるわけがなかった。


まぁ、たとえ相手が青羽だといえそんなこと言えるはずもなく。





「はぁ……ったく。今、飯作ってやるから待ってなよ。」


呆れたように言う青羽を見てバレたと気づく。


はぁ……ほんと、洞察力が高いやつ。
いやまぁ、そりゃ今の俺は1番わかりやすいか。




だから無理だった。全ての覚悟が揺らいで、青羽には話してしまった。




……闇の世界へ逝くのは俺だけでよかった。





全てを……

たった一人で終わらせるつもりだったのに。




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「はい、どーぞ。」

「……ありがと。」