「は………、」 口からこぼれたのは、乾いて震えた吐息。 ありえない、こんな……ありえるはずない。 ……信じたくない。 異様なくらい静かな我が家 真っ暗闇な部屋 リビングに倒れている大切な家族 鼻が痛くなるほどのテツの匂い ……溢れ出て池のようになっている血溜まり 「……あああぁぁぁっ!!どうしてだよっっ!!!」 叫ばずにいられなかった。 なんで……こんな、目に遭わなければならないのか。 なんで……俺の家族は殺される必要があった……?