キミの手を握りしめて、離さないで、繋ぎ止めて。

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俺にとって家族は……心の拠り所で、ヒカリだった。


それを失った俺は、もう二度と光の世界には戻れない。



全てを終わらせるまでは………


俺だけが幸せになっていいわけがない。






「3年前、俺が高1だった頃。……ある男に家族を壊されたんだ。」



今でもあの光景を思い出すと、吐き気がする。

血なんて毎日のように見ているはずなのに。


……そして、自分だって人を壊しているくせに。




「……?こわ、された…?」

ピンときていないような顔をして俺の瞳を見てくる。



「そ、……3年前の9月9日午後20時30分頃。俺の家にある男が訪ねてきた。その男はドアが開いた瞬間家に乗り込んできて………


俺の家族全員を殺した……。」



「……っ!!?」


耐えきれない沈黙と闇深さに目を伏せた。



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『はぁ、やっべ!こんな遅くなるつもりなかったのに。』