「ねぇ……だから、お願い。麗琉くん、今度はあなたを私に救わせて?……私のわがままだってわかってる!けど、もうこれ以上1人きりで闇に堕とされていくのを見たくないの!!」
「……っ!!なん、で……っ、お前は……っ。俺は……全て1人でやるって…!」
「なんで麗琉くんが1人きりで苦しむ必要があるの?」
それが……最後の一押しになったのか、歪めていた表情を緩めた。
そして諦めたかのように力なく地面に視線を落とし、しばらく間が空いたあと。
「……わかった、いいよもう。澄星、中入って。巻き込んだのは俺だし、全て説明する。……俺の過去も、この前のあいつらのことも。」
そういった麗琉くんは中に入るのを促すように、ドアを大きく開けた。
「………うん。」
私はどんな返事をしていいかわからず小さく曖昧に頷き、麗琉くんの部屋の中に足を踏み入れる。
本当にこれが正解だったのか、そんなの分かりっこない。
でも、麗琉くんを救いたかったんだ。



