キミの手を握りしめて、離さないで、繋ぎ止めて。





バサッ…ガタンッ


何かが倒れるような、何かにぶつかるような色々な音が混ざった鈍い音がして、ピタリと足を止める。




……え、何……?


私は恐る恐る、後ろを振り返る。




……誰か、倒れた…?大丈夫かな……。

でもこの辺人いないし1人きりで倒れてても気づかれないよね……。



こういう時に放っておけないのが私。


ため息をついて、スマホのライトも点灯させて再び暗い道へと戻る。






「……誰かー?大丈夫ですかー……?」




なんか、いなそうなんだけど……。

しばらく歩きながら、声を上げるけど返答もなく……



私の聞き間違い?まさか…霊とかそっち系?


なわけないよねぇ…しっかり、物音はしたし……。





「………。」



やっぱ聞き間違いだったのか、全く音もしなくなったし、やっぱり誰もいない。

私は聞き間違いだったと思うことにして今度こそ、帰ろうとした。



でもその時だった。

すぐ近く目の前の脇道の方からちいさな物音が聞こえたのだ。