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「えぇー!嘘でしょ?!今日って雨なの…?」



放課後。

用事があるからと全ての誘いを断り、帰る支度をしていた私。
不意に窓の外を見るといつの間にか不穏な黒い雲が漂ってきていて悲鳴をあげた。


さっきまで明るかったくせに一気に黒い雲が明るさを覆い隠していた。




最悪すぎる……私、傘ないんだけど。



しかし、そんなことで頭を抱えているのは私だけなようで。






「澄星、知らなかったの?」

「天気予報で昨日から結構激しい雨になるって言ってたよー」


これからどこか行くなら傘ないときついと思うよ、なんてゆらなと月姫には言われてしまった。



よりによってこの日に雨なんてツイてないし、確認しない私もバカすぎる。



いや……逆か。この日だから確認なんてしなかったんだ。




ま、予定は変えることもできないし、行く途中にコンビニで傘買うことにしよ…。




それにしても………






「はぁ……」



大きなため息がこぼれる。

その中には、一抹の恐怖心も混じっていた。



……大雨でまた何かを失ってしまうんじゃないか、そんな淡い胸騒ぎのような恐怖。





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「お母さん、お父さん久しぶり。来たよ。」