これはときめきの鼓動だ。胸が高鳴る。
「おはようございます」
私はきっと強張った表情をしているだろう。こんなに自然に接してくるなんて予想外だ。迷惑そうに、冷たい態度を取られる覚悟もしていた。
彼にとってはもう時効なのかもしれない。それならばそれでよかった。こうして隣に立てるだけで喜びだった。
もうすぐ私の勤務終了時間だ。次にいつ会えるか分からない。瞬きする時間すら惜しいのに今日に限って来客が多い。何も話せないまま交代時刻が迫ってきた。
「やっぱり日曜は忙しいね」
ひと段落ついてから彼が笑顔で言った。
この笑顔、初めて会った時から変わらない。この独特の空気に飲み込まれる。前世でもこの人を好きだったに違いないと馬鹿げた考えが浮かんだ。
「今日は特にです」
緊張してうまく話せている自信がない。
「いつもは暇?俺が入るのは平日だからだいたい暇だからね」
「多分、暇、です。日曜入るの珍しいですね」
私たちは無難な会話を続けた。
「溝っちが用事あるって言うから。男だね、あれは。まぁ俺も稼ぎたかったし。日曜時給上がるんだね」
「そうみたいですね」
溝手との関係は清算されたのだろうか。そんなこと聞けるはずもない。
「あ、凛ちゃん休日だけだからずっと時給アップだ?」
「はい、そうです」
私のシフトを知っていて、また凛ちゃん、と呼んでもらえただけでこれまでの辛さも消えてしまいそうだ。
この人が好きだ。どうしようもないほどに。
そしてもどかしい。手を伸ばせば触れることのできる距離にいることが。そしてその手を伸ばすことができないことが。
「おはようございます」
私はきっと強張った表情をしているだろう。こんなに自然に接してくるなんて予想外だ。迷惑そうに、冷たい態度を取られる覚悟もしていた。
彼にとってはもう時効なのかもしれない。それならばそれでよかった。こうして隣に立てるだけで喜びだった。
もうすぐ私の勤務終了時間だ。次にいつ会えるか分からない。瞬きする時間すら惜しいのに今日に限って来客が多い。何も話せないまま交代時刻が迫ってきた。
「やっぱり日曜は忙しいね」
ひと段落ついてから彼が笑顔で言った。
この笑顔、初めて会った時から変わらない。この独特の空気に飲み込まれる。前世でもこの人を好きだったに違いないと馬鹿げた考えが浮かんだ。
「今日は特にです」
緊張してうまく話せている自信がない。
「いつもは暇?俺が入るのは平日だからだいたい暇だからね」
「多分、暇、です。日曜入るの珍しいですね」
私たちは無難な会話を続けた。
「溝っちが用事あるって言うから。男だね、あれは。まぁ俺も稼ぎたかったし。日曜時給上がるんだね」
「そうみたいですね」
溝手との関係は清算されたのだろうか。そんなこと聞けるはずもない。
「あ、凛ちゃん休日だけだからずっと時給アップだ?」
「はい、そうです」
私のシフトを知っていて、また凛ちゃん、と呼んでもらえただけでこれまでの辛さも消えてしまいそうだ。
この人が好きだ。どうしようもないほどに。
そしてもどかしい。手を伸ばせば触れることのできる距離にいることが。そしてその手を伸ばすことができないことが。
