「その…すごい似合ってる」


目の前には大好きな
あなたが着なれないけど
ちゃんと着こなしたスーツで


あたしの前に立ってる。


「涼ちゃんもね?」


あなたはそっとあたしの前に
手を差し出す。


あたしは何も言わず、
あなたの手を取った。


あたしの指には銀のリングが
光っていた。