俺の目の前で珠希を無理やり連れて行こうとする男の腕は珠希の肩をしっかり抱いている 汚え手で珠希にさわるんじゃねえ! フツフツと込み上げてくる怒りを、どうにか沈めながら周りを見渡すと男達は10人程度 今の俺なら一人でも余裕か もう…あの時の二の舞いにはならねえ 目の前で絡まれる珠希に腕を伸ばし引き寄せる 「あ?何だ、てめぇ。部外者は引っ込んでろや!!おら、行くぞ」 そう叫びながら、トンッと俺の腕の中に入った珠希に腕を伸ばした瞬間、その男の腕を捻り上げた