「平気か?」
横目でチラリと私を見た男の子は、スラリと背が高くて、細いのにガッチリとした体型
朝の光でキラキラと反射する金髪の頭
長めの髪を後ろで纏(まと)めていて、サイドはツーブロック
キリッとした顔つきで、切れ長の目が印象的だ
見た目はちょっと怖い感じ
「え…?あ。私?私は、平気ですけど………」
チラッと下を見ると完全に気を失っている男の子
「巻き込まれないうちに早く行きな」
私を一瞥(いちべつ)した後、何事もなかったかのように黒ヶ崎高校へ歩き出した
周りは まだ殴り合いが続いている
喧嘩に巻き込まれたくなくって、金髪君の後ろを追いかけるように その場を離れると急いで隣にある白峰高校へと逃げ込んだ



