「は……放して!!」
ジタバタと動くけど、ビクともしない
汐月と対峙(たいじ)していた男が私を見るなりニヤリと口角を上げる
「動くなよ?ガキ。あの女が どうなっても知らねーぞ。おい!女、離すんじゃねぇぞ!!」
「ッチ!」
私を人質にし汐月の動きが止まると同時に、男は勢いよく汐月のお腹に蹴りを入れた
「汐月!!!お願い、やめて!!」
グッと力を入れ、拘束から逃れようとするけれど男の人の力には敵(かな)わない
「お前らも いつまで寝てんだ?起きろ!!」
そう言った男の一声で、倒れていた人達もフラフラと数人起き出して、それに加わった



