「いい加減、諦めなって。手紙きてたのだって少しの間だけだったんでしょ?向こうも新しい友達と遊ぶので、あんたの事は もぅ忘れてるよ。もしかしたら彼女が出来てたりして!」


 
「そ、そんな事ないし!」



そうは言うものの、音信不通になった今では來美の言う通りなのかもしれない



でも、どっちが好きだなんて今まで考えた事もなかったな…



性格が対照的の双子で




兄の海月は人前でも堂々として正義感が強くて、曲ったことが嫌いで、いじめられる汐月や私をいつも助けてくれていた



弟の汐月は大人しくって、引っ込み思案な所もあるけれど穏やかで面倒見が良くって、いつも私の話しを最後まで聞いてくれた



二人が引っ越してから、暫く文通していて お互い中学生になったら、携帯買ってもらって連絡先、交換しようって言ってたのに…




ある日を境に手紙が届かなくなった時、ポッカリと心に穴があいたような感覚になったのを今でも覚えている