❁live your life❁


「いって…マジで殴りやがった」


頭上から聞こえてくる海月の声


でも、何で?


「海月。綺麗な人と一緒じゃなかったの?」


「ん?」


海月は私を抱きしめたまま離してはくれない


「アンチ君が言ってたの。白峰の綺麗なお姉さんに拉致されたって。」


「あぁ、拉致っていうか…まぁ、間違っちゃいないけど」


ズキンと痛む胸


「気になってんの?」


耳元で囁かれ、顔が熱くなった


そんな私の顔を覗き込んだ海月は、今度は正面から私を包み込む


「そんな泣きそうな顔するなよ。心配しなくても、ちゃんと断ったし」


「……そん、なんじゃなっ」


涙を堪えて言葉がつまる