ハァっと大きなため息をつき、波をかき分け私の前に来ると視線を合わせた 「ごめんね、珠希ちゃん。さっきの結構 本気だったんだけど……。やっぱ辞退するわ」 そう言って少し困ったような笑みを浮かべた 「あ…アンチ君。ありがとう…でも、私……」 続きの言葉を言えなかった アンチ君が泣きそうな瞳でニッコリ笑ったから 「もし、今後 泣かすような事があったら、次は遠慮しない」 体制を戻したアンチ君は、そう言いながら海月の肩に拳を入れると、ヒラヒラと手を振りながら去って行った