聖奈達と交差点で別れて、アンチ君に付いて行く 繋がれた手はそのまま 「あの、アンチ君。何処に行くの?」 「珠希ちゃんとまた夕日を見たくなってさ」 私の手を引いて向かった先は、夏休みに行った いつもの海 まだまだ暑さは残るけれど、海から吹く風は少しだけ冷たさを含んでいる アンチ君は私の手を離すと裸足になって海に入って行く 「気持ち〜!珠希ちゃんもおいでよ」 彼の屈託のない笑顔に引き寄せられるかのように海へと足を踏み入れた