「え。拉致?」
綺麗なお姉さん…誰?
私の考えてる事が分かったのか言葉は続く
「白峰の3年。めっちゃ綺麗なお姉さんだった」
アンチ君が、その綺麗なお姉さんの詳細を事細かに話してくれてるけど、正直 聞きたくない
でも…思い当たる人物が一人いた
以前、私に海月の事を紹介してと頼んできた人だ
ちょっと沈みかけた気持ちを皆に知られたくなくて早く立ち去りたかった
「そっか…。じゃあ、私はここで」
そう言って、家路の方に一歩踏み出した時
「あ、待って。珠希ちゃん、時間あるならちょっと付き合ってほしいんだけど」
グッと力強く握られた手首…振り返るとアンチ君がニコッと微笑んだ



