新学期になって席替えがあって、私と聖奈は窓際の真ん中辺りになった


完璧に見透かされている


5月の終わりの日、海沿いの公園で たまたま見かけた海月と知らない女の子


あの時の光景を鮮明に思い出す


「進展なんかないよ。海月には、ずっと好きな子がいるから…」


呟くように漏れた言葉を聖奈が不思議そうな顔で聞いていた