それから数日が過ぎ、帰る準備をしていた


コンコンとドアをノックした後、顔を出した母親は少し寂しそうな顔をしていた


「今日、戻るんでしょ?」


「ん。昼には出ようと思ってる」


「そっか。寂しくなるわね」


そう言って、手に持っていた物を差し出した


「これ。辻本さんに渡してくれる?珠希ちゃんともう少し話したかったけど…母さん、あんなだったから…今度、また遊びに来てと伝えてね」


「あぁ、分かった。伝えとく」