暫くの間、墓の前から動かずにいる母親に父親が寄り添った 「母さん、そろそろ行こうか。この暑さの中に ずっと居たら倒れてしまうよ。汐月には、また会いに来ればいいさ」 「……そうね」 母親の肩を支えながら立ち上がると、ゆっくりとした足取りでお寺を後にした