気後れしそうな自分を鼓舞する
「…久しぶりだね、この公園。覚えてる?私と汐月と海月で毎日ここで夕日を見ていたの。日が落ちるまで、ずっと……ッ」
そう口にした時、何が起こったのか一瞬 分からなかった
気が付けば、グッと胸元を掴まれ睨まれていた
「ゆ…づき?」
「少し黙れよ。俺の前で昔の話しをすんじゃねぇ」
怒気を含んだ声で 静かに言う汐月に私は狼狽えた
何があって、今の彼になったのか…
記憶の中にある彼とは全く違う
私には分かる訳もなく ただ混乱するだけだった
その後、乱暴に手を離すと私を残したまま公園から姿を消した



