その後、何も話さないまま また歩き出した汐月の後ろを付いて行くと海沿いの小さな公園に辿り着いた その公園は見覚えがあった 双子が引っ越して行ってから近づく事すらしなかった公園 思い出が沢山詰まった公園 「ここは…」 ビュッと まだ冷たさを残す海風が私と汐月の間を駆け抜けていく 「お前さ、マジうぜぇから。付き纏(まと)うのやめろよ」 振り向いた汐月は、鋭い視線を私に向けた