男の気配が完全に消えた後、携帯をポケットから取り出した 携帯の明かりで相手が気づくかもしれない そう思って携帯を背後に隠し横目で画面を確認しながら、『緊急通報』のボタンをタップした 薄暗いし、距離があるから私が何かしていても分からないはず こんな時なのに夜でよかったと、心底思った