金髪の前髪から覗く鋭い切れ長の目、すると口元がゆっくりと弧を描いた
それを見た瞬間、嫌な予感がした
急いで汐月の元に行こうとした私の腕を掴み外へ連れ出し車まで連れて行かれる
「あ、あの!ごめんなさい!!待ってる人がいるので、すみませんが離してください」
変な汗が背中を伝う
黒塗りのミニバンから男の人達が顔を出した
「なに、お前。また女捕まえてきたのかよ。タバコ買いに行ったんじゃねーのかよ」
そう言いながらニヤニヤ笑い、茶髪の男が私を舐め回すように見てくる
「へぇ、結構 可愛いじゃん。お前が好きそうな清楚系」
「攫(さら)え」と運転席の男の人が言うと、私の腕を掴んでる金髪の人が車のドアを開けた



