夕日が沈みきって、汐月に促され反対側の街を見るとキラキラと光の粒が街を彩(いろど)っている



「わぁ〜。こっちも綺麗」



こんな風に夜景を見た事がなかった私は、暫くの間 心を奪われていた



「珠希、そろそろ行くか。腹減っただろ?」



「うん、そうだね」


ずっと見ていたかったけれど、そういう訳にもいかなくて後ろ髪を引かれながら福岡タワーを後にした


外に出ると、福岡タワーはライトラップされていて思わず足を止めた