❁live your life❁



少しぬるめのお湯を出し気持ちを落ち着かせる



汗を流し終えて、シャワールームから出ると入れ替わりに汐月がシャワールームに入っていった



ベッドに腰しかけ、タオルで髪の毛を拭きながら今日の出来事を思い返す



まさか、おばさんが…



思い出しただけで胸が締め付けられるように苦しくなった


思いに耽(ふけ)っていると、いつの間にかシャワーを浴び終えた汐月が後ろから私を抱きしめ、首元に顔を埋めた



ドキンと跳ね上がる心臓



「え?ちょっと、汐月?」



「少しだけ…少しだけ、こうしていたい」



そうだよね……



「うん、いいよ」



いくら病気とは言え、母親から あんな風に責められたら…一番つらいのは汐月なんだよね



肩に回る腕は、少しだけ震えている



「大丈夫、大丈夫だよ。海月」



小さい子供をあやすように、安心させるように彼の腕にそっと手を添え寄り添った