「……ごめんな、びっくりしただろ」 「ううん、平気だよ」 『汐月は平気?』と口走りそうになったけれど、それを飲み込んだ 汐月は自嘲的な笑みを浮かべて割れた食器の片付けを手伝ってくれた 暫くして寝室から出てきたおじさんは、リビングに来るなり頭を下げた 「ごめんな、二人とも。最近は、穏やかに過ごせていたんだ。海月、悪かったな。せっかく会いに来てくれたのに、珠希ちゃんも。」 私は思わず首を横に振った 「いーよ、別に。いつもの事だろ」 おじさんは悲しげに微笑むとビールを一口、喉に流し込んだ