それから夕食をご馳走になり、外はすっかり暗くなっていた
「ご馳走様でした。美味しかっです」
食器を下げて洗い物の手伝いをしていると、突然震えだしたおばさんの手から食器が落ちた
ガシャーンと大きな音を立てて粉々に割れた食器
一瞬、何が起きたのか分からなかったけれど、怪我すると危ないから急いで割れた食器を片付ける
「大丈夫か?」
汐月が慌ててキッチンに入って来ると、おばさんは汐月の肩を力強く掴んだ
「海月!!あんたが汐月を連れ出したんでしょ!!汐月を何処にやったの!?連れて帰って来てッ早く!!!」
「母さん……、ごめん」
汐月が謝ると、おばさんは泣き崩れた
「お前達は、ちょっと下がってなさい。母さん、落ち着いて、大丈夫だから。ベッドで少し休もうか」
おじさんが、おばさんの肩を抱くように ゆっくりとキッチンを後にした



