一つ一つ…まるで宝箱から取り出すみたいに丁寧に話した
「あれから、離れて10年。連絡は途中で途絶えたけれど、いつか会えると信じ続けていたの。私達の関係は、ずっと変わらないって、私の中で自信があったんだけれど……そう思ってたのは、私だけだったみたい」
ハハハ…と力無く笑うと、ポトッと涙が一粒 写真に落ちた
「何で、アイツが その幼馴染だと思ったわけ?ただ苗字が一緒なだけで本人とは限らないじゃん」
聖奈は私に向き直り、真っ直ぐ見つめてきた
まるで何かを確認するみたいに
「ずっと近くで見てきたから分かるの。聖奈だってあるでしょ?そういうの。私は、彼の顔を間近で見た瞬間、確信した」
私は聖奈の目を見て、はっきりと口にした



