❁live your life❁



途中、汐月を拾って父親が運転する車で駅に向かった



帰省ラッシュを避ける為に少し早めに行く事になったけれど…


「汐月、何かゴメンね。私の親が勝手に段取り決めちゃって」



「いや、むしろ良かったと思ってる。俺一人だったら、きっと未だに悩んで行動に移せてなかったはずだから」



そう言った汐月の横顔は、この前とは表情が少し変わって見えた




次々と流れるように景色が移り変わる窓の外



もうすぐしたら、汐月と海月が引っ越していった福岡に着くんだ



なんで、海月は『汐月』として生きなければならなくなったのか……



もしかしたら、海月が汐月として生きていく理由も解るかもしれない




私は、海月は海月としての人生を送ってもらいたい



そう強く願った