次に目が覚めた時、太陽は空高く登っていた
「ヤベ…寝過ぎた」
時間を見ようと携帯に手を伸ばした時、右側に違和感を感じて視線を向けると、スヤスヤと眠る弥生の顔が視界に飛び込んできた
まるで彼女のように俺の体にその細い腕を回している
何で俺が野郎を腕枕してやってんだ!?
一気に覚醒した俺の脳みそ
ガバッと勢いよく起き上がると、もぞもぞと弥生が人肌を探すかのように近づいてきた
それを避けるようにベッドから下りてみると、弥生が使っていた布団は既にキレイに畳(たた)まれている
少し優しくしたらコレだ…油断も隙もねえ
「ッチ!」
思わず出た舌打ち
二度寝した俺にも原因があるわけで盛大なため息をつくしかなかった



