どんな人混みの中でも、すぐに見つけられる アンチ君の話しを聞きながら、視線は汐月に釘付けになっていた でも、そこには汐月の隣ではしゃいでいる弥生ちゃんもいる ギュッと胸が締めつけられ、はぁ…と重たい息が漏れる 思わず出た溜め息にアンチ君が反応した 「……珠希ちゃんってさ。汐月の事、好きでしょ」 ポツリと呟くように言ったアンチ君の視線の先には汐月がいる