「僕も海月(みづき)も、珠希ちゃんと離れたくないって親に言ったんだけど…」



そう言って、口を閉ざし しょんぼりと俯いた汐月(ゆづき)の代わりに海月が口を開いた



「お父さんの仕事の都合で九州に行くんだ」


「そんな……」



私は てっきり海月と汐月と ずっと一緒にいれるもんだと思っていた



お隣りの須藤(すどう)家は、私が生まれた時から家族ぐるみの付き合いだった



だから、お互いの誕生日、そしてクリスマス、お正月とかのイベントがある度に 皆で一緒に祝っていた



そう…いつだって海月と汐月と一緒だった