手を引かれたまま汐月のアパートへやってきた 外はパラパラと小さな雨が降り始め、アスファルトの色を変えていく 部屋に入るのは2回目 コトッとテーブルに置かれたコップは、カランと涼しげな音を立てた 「どうしたんだ?何かあったのか?」 隣に座った汐月は、俯いた私の顔を心配そうに覗き込んだ