ーーー ーー ー 「あ、大変。牛乳、買い忘れちゃったわ」 そんな声がキッチンから聞こえてきた 「珠希、ゴメンだけど…」 「はーい、買ってくればいいんだよね?」 顔の前で手をパチンと合わせて、『よろしくね』って言う私のママから お金を預かった いつもだったら面倒くさくて断るけれど、その近所のスーパーは汐月のアパートのすぐ近くにある だから、もしかしたら偶然 会えないかな…なんて淡い期待を持ち、家を飛び出した