「プハッ!珠希、真面目かよ。コイツもタメだって!タメ口でいーよ、タメ口で!!」
「いや、でも…初対面だし……」
小心者の私には、初っ端(しょっぱな)からタメ口で話すなんて出来るはずもない
「ヨロシク。カゲチーでも、景親でも好きに呼んで。それと聖奈の事で困ったら、いつでも言って。コイツ、自己チューだから周り振り回すの得意なの「はあ?ちょっと!!どういう意味だよ!?」そーゆー意味」
「は…はぁ」
聖奈の手前、『はい』って言う訳にもいかなくて 中途半端な返事をすると 聖奈の鋭い視線が景親君と私に突き刺さり、それを回避する為 変な汗を流しながら笑うしかなかった
その時、助け舟が出た
「おーい、カゲチー。俺らにも紹介してよー」
二人越しに見える集団の中で、茶髪の男の子が手を振っている



