『ハァッ、ハァッ……母、さ…ん、父さ、ん……ッ』 血相を変えた俺の顔を見た両親は、何かを悟ったようだった 俺の案内で、さっきの場所まで戻る間 何かの見間違いであってほしいと思ってた でもーーー 『『汐月ぃ!!!!』』 両親の声が重なり、見間違いじゃない事に気が付かされる 小学生4年の秋、俺の片割れ…弟の汐月は暴行の末、命を落とした 誰にも知られる事もなく、たった一人で……この世界から旅立った