次の瞬間、俺の視界に入ったのは…… 『ハッ、ハッ、ハッ』 大(たい)して走ってもいないのに息が上がり、動悸が激しくなって変な汗がジワリと滲んでくる 『……あ…あぁ、……づ、き?嘘だろ…?』 震える声で名前を呼んで体を揺すった うつ伏せになり上半身を水際に投げ出したまま、冷たくなったその体はピクリとも動きはしない ーーー父さん、母さん!!! 無我夢中で両親の元へ走った