「海の側の…教会。」 「え…っ!?」 彼女は起き上がり僕をジッと見つめる。 けどその瞳には僕を拒絶する そんなもの、 微塵も感じられなかった。 僕の勝手な考えかもしれないけど。 「さっき行ってきたんだ…少しだけど思い出した。僕と君は……」 王子役の男を押し退けて、 「──…前に出逢ってたよね?」 すると彼女は戸惑いを見せながらも。 コクン。 そう頷いた。