【短編】眠り姫に口付けを。





それからよく僕達はこの場所でよく他愛の無い話をしていた。


お互い約束をしてこの場所に集まるわけでもなく。



ただたまたま会って、


たまたま話して。




互いにその日にあった出来事とか、季節の事とか…



例えば今度やる劇の出来具合とか。


台本が覚えられないとかここが上手く言えないとか。




本当どうでもいい話。


だけどそんなどうでもいい話が

いつしか僕の中で小さな楽しみになっていた。